
伝承
鼠の親が娘の婿を太陽から鼠へと問い直して結ばれるという、日本各地に伝わる連鎖型民話。
日本各地に伝わる民話で、鼠の親が娘を世界で一番偉い者に嫁がせたいと願い、まず太陽に申し込んだとされる。太陽は「自分を覆い隠す雲のほうが偉い」と答え、雲は「自分を吹き飛ばす風が偉い」と答え、風は「自分を遮る壁が偉い」と答え、壁は「自分に穴を開ける鼠が偉い」と答えたという。鼠の親は問い直しの末、娘を鼠の若者と結ばせたと伝えられる。室町期成立の御伽草子「鼠草紙」では別系として、清水寺に願をかけた鼠の権頭が人間の女性と結婚し正体露見後に出家する顛末を描くとされる。
鼠の親の願い、太陽への婿入り依頼、雲・風・壁への問い直し、鼠との結婚、という連鎖構造で語られる。御伽草子型は清水寺祈願、人間との結婚、正体露見、出家という別構造を持つ。
日本全国に広く分布する民話で、東京都立図書館所蔵『日本昔噺』(1896年刊)等に明治期の代表的テキストが見える。御伽草子型「鼠草紙」絵巻は東京国立博物館に江戸期写本が現存。
巖谷小波『日本昔噺』第24編 鼠の嫁入(博文館、1896年)。御伽草子「鼠草紙」(室町時代成立)。AT分類番号 2031C。
日本昔噺 第24編 鼠の嫁入 — CiNii 図書
一次文献巌谷小波 著
巌谷小波述、東屋西丸記、河端玉章画。博文館刊。日本昔噺シリーズ第24編
https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN10646667鼠草紙(御伽草子絵巻)— 文化遺産オンライン
一次文献東京国立博物館蔵
江戸時代18世紀の絵巻。御伽草子鼠の草子の図像化
https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/493586鼠の婿選び — Wikipedia 日本語版
Wikipedia contributors
鼠の婿選びとして稲田浩二の日本昔話タイプ568、AT分類2031Cを整理
東京都立図書館 デジタルショーケース 第33回 鼠の嫁入
二次資料東京都立図書館
巌谷小波鼠の嫁入の博文館版を展示する公共図書館デジタル展示
https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/collection/features/digital_showcase/033/01/index.htmlNDL レファレンス協同データベース ねずみの嫁入りは日本の昔話か外国の昔話か
二次資料国立国会図書館
稲田浩二日本昔話ハンドブック等を根拠とした分布と類話の解説
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000065592