
神器
十拳剣は、記紀神話で複数の神剣に用いられる呼称で、神話上の剣の型として整理する。
十拳剣(とつかのつるぎ)は、握り拳十個分の長さを持つ剣の意で、記紀神話において複数の神剣に用いられる呼称である。十握剣・十掬剣とも表記され、特定の一振りではなく神話上の剣の型として記される。
『古事記』上巻 神生み段では、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が火神迦具土神(かぐつちのかみ)を斬った剣として登場し、剣の名は「天之尾羽張(あめのおはばり)」と記される。続く須佐之男命の八岐大蛇段では、須佐之男命が大蛇を斬った剣として、また天羽々斬とも呼ばれて登場する。『日本書紀』神代上 第五段一書でも、同様の場面で十握剣の名が繰り返し記される。
石上神宮(奈良県天理市)が天羽々斬を、また伊弉諾神宮(兵庫県淡路市多賀)が神生みの剣を奉斎するなど、神話上の十拳剣の呼称は複数の神社で伝承されている。
神話上の剣の型としての性格上、文化庁の国指定文化財制度の対象とはならない。
古事記 上巻 伊邪那岐命・須佐之男命関連段
一次文献太安万侶(和銅5年)
古事記 上巻 伊邪那岐命・須佐之男命関連段に基づく十拳剣の主要典拠。
https://dl.ndl.go.jp/pid/1920952日本神話事典 十拳剣項
二次資料日本神話事典 十拳剣項を参照した十拳剣の補助確認。
https://d-museum.kokugakuin.ac.jp/eos/