鞍馬天狗の写真

天狗

鞍馬天狗

公開検証済みくらまてんぐ発祥: 京都府

鞍馬山に関わる天狗。牛若丸に兵法を授けたとする伝承で知られる。

概要

鞍馬天狗(くらまてんぐ)は、京都市左京区の鞍馬山に棲むとされる天狗。日本の天狗の総本山的存在とされ、僧正坊(そうじょうぼう)の名で呼ばれることが多い。鞍馬寺・由岐神社を中心とする山岳修験圏の主、また牛若丸(源義経)に兵法を授けた師という二側面を持つ。

出現の文脈

鞍馬山の僧正ヶ谷(そうじょうがたに)で、夜ごとに大天狗・烏天狗を集めて武芸・兵法の修練をしたとされ、平安末期に鞍馬寺に預けられた牛若丸がここで剣術を学んだという伝承が中世以降広く流布した。能「鞍馬天狗」(観世小次郎信光作、室町期)はこの主題を能楽化し、僧正坊と牛若の出会いを格調高く描く。

言及される伝承・典籍

『義経記』(室町期)巻二・三には、牛若丸が鞍馬山で天狗と剣術を修めた段が記される。『平家物語』『源平盛衰記』にも関連叙述がある。中世の絵巻『鞍馬寺縁起絵巻』、近世の『都名所図会』『都林泉名勝図会』にも鞍馬山と天狗の伝承が採られる。知切光歳『天狗の研究』『天狗考』、佐藤健『鞍馬寺の歴史と信仰』が学術整理を提供する。

異伝・変種

鞍馬の僧正坊と並ぶ大天狗として、愛宕山の太郎坊、比良山の次郎坊、大峯山の前鬼坊、那智山の善鬼坊などが知られ、合わせて「八大天狗」を構成する。京都北部の山岳修験ネットワークの中心に位置し、近隣の貴船・大原・大覚寺の山伏伝承とも結びつく。

出典

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