
古事記
金山毘古神は、神生みに現れる金属の神として、鉱山・鍛冶・火の扱いをめぐる信仰へつながる神格。
金山毘古神(かなやまびこのかみ)は、『古事記』神生み段に記される金属の男神。金山毘売神とともに鉱山・鍛冶・金属精錬を司る神格として位置づけられる。伊邪那美命の火神産死段で成った神々の系譜に連なる。
『古事記』上巻 神生み段(火神産死)に「吐に成りませる神の名は、金山毘古神、次に金山毘売神」と記される。伊邪那美命が火神 迦具土神を生んで体を焼かれ苦しんだ際、嘔吐から最初に成った神格として誕生する。『日本書紀』神代上 第五段一書には金山彦命の表記で対応する。鉱山採掘・金属精錬の原理を象徴する神統の起点となる場面。
母は伊邪那美命(火神産死による生成神格)。一対をなす配偶神は金山毘売神(かなやまびめのかみ)。同時期に成った神に波邇夜須毘古神・波邇夜須毘売神(土の神)、弥都波能売神(水の神)、和久産巣日神(穀霊神)があり、火神産死段の生成神統を成す。
南宮大社(岐阜県不破郡垂井町、美濃国一宮)を主たる鎮座社とし、金山毘古神を主祭神に金山毘売神を配祀する。『延喜式神名帳』(927 年)に名神大社として列せられ、鉱山・鍛冶業者の総本社として全国の金山神社に勧請されてきた。中世以降の鉱山開発・刀工集団・鋳物師の祖神祭祀の中心となり、南部地方から九州に至るまで広く信仰された。
金山毘古神 かなやまびこのかみ
一次文献國學院大學 古典文化学事業「神名データベース」金山毘古神。
https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/kanayamabikonokami/古事記 上巻 神生み
一次文献太安万侶(撰)
金山毘古神の登場場面、系譜、神名の確認に用いる一次文献。
神道・神名辞典 金山毘古神項
二次資料金山毘古神の名称、祭祀上の性格、関連社寺を確認するための二次資料。