
日本神話
八上比売は、因幡神話に位置づける神格。因幡の白兎の物語に関わる女神として、八千矛神との縁を結ぶ
八上比売(やかみひめ)は、『古事記』に記される国津神の女神。因幡国(現在の鳥取県東部)に坐す神で、大国主神(おおくにぬしのかみ)の最初の妻となる。稲羽の素菟(しろうさぎ)神話と結びつく女神として知られる。
『古事記』上巻 大国主神段では、八十神(やそがみ)が八上比売を妻問いに向かう途中、稲羽の素菟が皮を剥がれて泣くのを助けた大穴牟遅神(おおなむぢのかみ、大国主神)に対し、素菟が「あなたが八上比売を得るでしょう」と予言する場面が記される。果たして八上比売は「八十神には嫁がず大穴牟遅神に嫁ぐ」と告げ、二人の縁が成立する。
配偶神は大国主神。御子神は木俣神(きまたのかみ、亦の名 御井神)で、八上比売が大国主の正妻 須勢理毘売の嫉妬を恐れて因幡へ帰る際、御子を木の俣に挟んで去ったと記される。御井神は井泉の神格として、出雲の井戸祭祀に連なる。
売沼神社(めぬまじんじゃ、鳥取市河原町曳田)を主たる鎮座社とし、『延喜式神名帳』(927 年)にも記載される因幡国八上郡の古社。白兎神社(鳥取市白兎)は素菟神話の比定地として知られ、八上比売の名も参道に伝えられる。鳥取県東部一帯に八上比売と素菟の伝承が分布する。
八上比売 やかみひめ
一次文献國學院大學 古典文化学事業「神名データベース」八上比売。
https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/yakamihime/古事記 上巻 因幡の白兎段
一次文献古事記 上巻 因幡の白兎段に基づく神格・系譜・登場場面の整理。
神道・神名辞典 八上比売項
二次資料神道・神名辞典 八上比売項を参照した神格名・関連文脈の補助確認。
名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。
配偶神