
伝承
奄美アマミキヨ伝承は、鹿児島県奄美市を入口にたどる伝承。鹿児島県奄美市を代表地点として、神話・創世の文脈で語り継がれる物語を整理する
奄美アマミキヨ伝承は、琉球弧の創世神アマミキヨ(あまみきよ、阿摩美久)が天上から降り立ち、奄美・沖縄諸島の島々を造ったとする南島創世神話である。琉球王府の編纂史書では、天帝の命を受けたアマミキヨが琉球の地に降り、その後シネリキヨ(しねりきよ)とともに島々と稲穂と祭祀を伝えたとされる。奄美大島ではアマミキヨを島の祖神として位置づけ、ノロ(祝女)の祝詞や島の創世口承の中で繰り返し語られてきた。沖縄では久高島(くだかじま)が「アマミキヨ最初の上陸地」と伝わるが、奄美側でも各島嶼に降臨地伝承が分布する。
物語は三段で構成される——(一)天帝の命と天降り、(二)島々の造成と稲・祭祀の伝授、(三)祖神としての祀り上げと各地への降臨地比定。記紀の国生み神話と並行する南島独自の創世論であり、ノロ祭祀と御嶽(うたき)信仰の根拠譚としても機能する。海上他界からの来訪神という南島共通の構造を共有する。
鹿児島県奄美市の大島本島を中心に、奄美群島の各島(喜界島・徳之島・沖永良部島)に降臨地伝承が分布する。奄美市笠利町(かさりちょう)一帯はアマミキヨ伝承の濃い地域とされ、ノロ祭祀の記録も豊富である。隣接する沖縄県南城市の久高島・斎場御嶽(せーふぁうたき)は最大の比定聖地で、奄美・沖縄一体で南島創世伝承圏を成す。
琉球王府編纂『中山世鑑』(順治七年・1650 年、向象賢編)巻一、『中山世譜』(向象賢・蔡鐸ら編)の冒頭、『琉球国由来記』(康熙五十二年・1713 年)等が文献的基礎を成す。奄美側では伊波普猷(いはふゆう)『古琉球』、奄美博物館の地域資料、鹿児島県・奄美市の文化財解説に整理が残る。
古事記・日本書紀関連資料 奄美アマミキヨ伝承
一次文献古事記・日本書紀関連資料 奄美アマミキヨ伝承に基づく奄美アマミキヨ伝承の代表的な典拠整理。
古事記・日本書紀
二次資料古事記・日本書紀などを参照した奄美アマミキヨ伝承の地域的受容と異伝の補助確認。
あなたの縁
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名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。