
伝承
博多祇園山笠伝承は、福岡県福岡市博多区を入口にたどる伝承。福岡県福岡市博多区を代表地点として、芸能・祭礼の文脈で語り継がれる物語を整理する
博多祇園山笠(はかたぎおんやまかさ)伝承は、福岡県福岡市博多区の櫛田神社(くしだじんじゃ)で毎年七月一〜十五日に行われる夏祭「博多祇園山笠」の起源を語る祭礼縁起伝承である。鎌倉時代の仁治二年(1241 年)、博多の街で疫病が流行した際、承天寺(じょうてんじ)の開山・聖一国師(しょういちこくし、円爾弁円)が施餓鬼棚(せがきだな)に乗せられて、博多の町々に祈祷水を撒いて疫病を鎮めたのが起源と伝えられる。以後、町衆が施餓鬼棚を「山笠」と呼ばれる飾り台に発展させ、櫛田神社の祭礼として七月の盛夏に町を駆け回る神事として継承された。京都祇園祭・東京山王祭と並ぶ「日本三大祇園祭」の系譜に立ち、櫛田神社の祭神・大幡主命(おおはたぬしのみこと)・素戔嗚尊(すさのおのみこと)の祇園信仰を中核とする。
祭礼の核は三段で構成される——(一)聖一国師の施餓鬼水による疫病鎮静の起源縁起、(二)十五日早朝の「追い山」(櫛田入り、午前四時五十九分発走、約 5km を七つの「流(ながれ)」が駆け抜ける)、(三)町内ごとの「飾り山」(高さ十数メートルの装飾山笠)の展示と若衆の担ぎ走り。素戔嗚尊との関係を持つ祇園信仰圏の九州拠点として、京都祇園祭との連環を成す。
比定地は福岡県福岡市博多区上川端町の櫛田神社(祭神:大幡主命・天照大神・素戔嗚尊)、および博多旧市街の七流の街区。承天寺(博多区博多駅前)が起源縁起の出発地として尊崇される。博多町家ふるさと館・博多祇園山笠振興会が祭礼資料を保存・公開する。
聖一国師絡みの『元亨釈書(げんこうしゃくしょ)』『東福寺誌』、櫛田神社社伝、承天寺寺伝。江戸期の地誌『筑前国続風土記』、福岡県教育委員会編『福岡県史 民俗編』、国指定重要無形民俗文化財「博多祇園山笠行事」関連文化庁資料、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」関連資料。
祭礼・民俗芸能資料 博多祇園山笠伝承
一次文献祭礼・民俗芸能資料 博多祇園山笠伝承に基づく博多祇園山笠伝承の代表的な典拠整理。
日本民俗大系
二次資料日本民俗大系などを参照した博多祇園山笠伝承の地域的受容と異伝の補助確認。
あなたの縁
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