
神社
善知鳥神社は、青森県青森市を入口にたどる聖地・社寺。青森市中心部の鎮守と善知鳥の地名伝承を、社名と地域史から整理する。
善知鳥神社(うとうじんじゃ)は、青森県青森市安方に鎮座する神社。青森市発祥の地と伝える古社で、青森市中心市街地の総鎮守。「善知鳥(うとう)」の地名は青森市の旧名でもあり、能の謡曲『善知鳥』にも詠まれた地として知られる。社格は旧県社。
所在は青森県青森市安方二丁目 7-18。青森市中心市街地、青森駅の北東約 500m、青森湾に近い位置に鎮座する。境内に善知鳥沼(うとうぬま、現在は池)があり、これが青森市旧名「善知鳥村」の由来とされる。湾岸の港湾都市青森の発祥地として青森市の地域文化財。隣接の合浦公園(青森市の総合公園)、近隣の善知鳥前町(うとうまえまち)の旧地名と一体の青森中心地理を形成する。
主祭神は宗像三女神、すなわち多紀理毘売命(たぎりひめのみこと)、市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)、多岐都比売命(たぎつひめのみこと)の三柱。『古事記』上巻 誓約段に記される天照大御神と素戔嗚尊の誓約から生まれた三柱で、海上交通の守護神として全国の海辺の社で祀られる。同じ宗像三女神系の祭祀では宗像大社(福岡県)、厳島神社(広島県)と系譜を共有し、近隣の善知鳥前神社、青森湾沿岸の漁業集落の祭祀圏を成す。
社伝では允恭天皇朝(5 世紀中頃と伝える)の創建、和銅元年(708 年)に再興と伝える。中世には善知鳥村の鎮守として、近世には弘前藩・盛岡藩境の地域信仰拠点として崇敬された。寛永元年(1624 年)に弘前藩二代藩主津軽信枚(つがるのぶひら)が青森開港の際に社殿を再造営し、青森発祥の地として位置づけが固まった。明治の社格制度では県社。能の謡曲『善知鳥』(世阿弥作と伝わる)は当地を舞台とし、文学史上の青森の出発点として知られる。
8 月 1-2 日の例大祭(青森ねぶた祭の期間と重なる)、1 月 1-3 日の歳旦祭、6 月 30 日の大祓が主要祭礼。青森ねぶた祭との関連で参拝者が多い。
善知鳥神社 公式・公的由緒資料
機関資料善知鳥神社の由緒、所在地、参詣圏を確認するための公式・公的資料。
善知鳥神社 地域資料・百科資料
二次資料善知鳥神社の名称、所在地、歴史的背景を補助的に確認する二次資料。
名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。