
神器
天沼矛は、国生み神話で伊邪那岐命・伊邪那美命が用いる矛として、淤能碁呂島の物語に関わる。
天沼矛(あめのぬぼこ)は、国生み神話において伊邪那岐命・伊邪那美命(いざなぎのみこと・いざなみのみこと)が用いた矛で、天瓊矛(あめのぬぼこ)とも記される。最初の島である淤能碁呂島(おのごろじま)の生成に関わる神宝である。
『古事記』上巻 国生み段では、天つ神の命を受けた伊邪那岐命・伊邪那美命が天浮橋(あめのうきはし)に立ち、天沼矛を授けられて下界をかき混ぜたと記される。矛を引き上げた際に滴り落ちた塩が積もって淤能碁呂島となり、二神はこの島に天降って国生みを始めた。『日本書紀』神代上 第四段一書も同段を伝え、矛は「天之瓊矛」と表記される。
神話上の矛として伝わり、特定の社の御神体としては奉斎されていない。淤能碁呂島の比定地は淡路島周辺の沼島(ぬしま、兵庫県南あわじ市)とする伝承が有力で、おのころ島神社などが国生み神話の伝承地として知られる。
神話上の矛としての性格上、文化庁の国指定文化財制度の対象とはならない。
古事記 上巻 国生み段
一次文献太安万侶(和銅5年)
古事記 上巻 国生み段に基づく天沼矛の主要典拠。
https://dl.ndl.go.jp/pid/1920952日本神話事典 天沼矛項
二次資料日本神話事典 天沼矛項を参照した天沼矛の補助確認。
https://d-museum.kokugakuin.ac.jp/eos/名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。