
風の怪異
一目連は三重県を主な手がかりとして整理する怪異。多度山に関わる風の神格的な怪異として語られ、対応する伝承と地図上の土地へつながる。
一目連(いちもくれん)は、三重県桑名市の多度山にまつわる風雨を司る一つ目の怪異・神格。多度大社の別宮・一目連神社に天目一箇神とともに祀られる。鍛冶神としての性格と、暴風雨を起こす怪異としての性格を併せ持ち、伊勢湾岸の漁師や農民から畏敬された。
代表的な伝承では、多度の山から黒雲が立ちのぼると間もなく大風が吹き、暴風雨が起こるとされ、伊勢湾岸では「一目連が出る」と語られた。漁師は一目連が出る前兆を読んで船を陸へ戻す習わしを持ち、農村では一目連を風雨の神として祀って祈雨・止雨の対象とした。鍛冶神・天目一箇神との習合により、製鉄・鍛冶の守護神としても信仰される。
『多度神宮寺伽藍縁起資財帳』(平安初期)以来の多度大社縁起、近世の伊勢地誌、本居宣長ら国学者の論考、村上健司編著『日本妖怪大事典』(角川書店、2005 年)に整理される。国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースにも採録される。神道・民俗学・鍛冶神研究の各文脈で参照される。
一つ目の鍛冶神としての天目一箇神(あめのまひとつのかみ)との習合関係が複層で、神格としての扱いと風雨怪異としての扱いが並存する。地域では「一目連様」と尊称で呼ばれ、現在も多度大社の祭祀対象として継承される。
国際日本文化研究センター 怪異・妖怪伝承データベース
一次文献国際日本文化研究センター
一目連に関わる怪異・伝承資料の参照入口。
https://www.nichibun.ac.jp/YoukaiDB3/日本妖怪大事典
二次資料村上健司 編著
村上健司編著『日本妖怪大事典』(角川書店、2005年)など、各地の妖怪名と伝承を整理する二次資料。
一目連 - Wikipedia 日本語版
二次資料Wikipedia contributors
三重県桑名市多度大社の別宮一目連神社に祀られる風雨の神格化された怪異「一目連」に関する二次整理。