大山天狗の分類ビジュアル

妖怪

大山天狗

公開検証済みおおやまてんぐ発祥: 神奈川県

大山天狗は神奈川県を主な手がかりとして整理する怪異。山岳修行や山の異界性と結びつく天狗の性格を持ち、対応する伝承と土地へつながる。

概要

大山天狗(おおやまてんぐ)は、神奈川県伊勢原市の大山(標高 1,252m)に棲むとされる天狗。大天狗・小天狗・烏天狗の眷属を率い、山岳修験の場である大山阿夫利神社・大山寺の信仰圏に深く結びついている。修験者の指導者・山の守り手として崇敬される一方、人を惑わす怪異性も併せ持つ。

出現の文脈

大山詣(おおやまもうで)の参拝者や修験者が、山中の倒木・天狗倒し(てんぐだおし)と呼ばれる音響現象、山道での神隠しなどを通じて大山天狗の存在を語る。江戸期には大山詣が庶民信仰として大流行し、落語「大山詣り」にも舞台として登場する。相模国・武蔵国・甲斐国・駿河国にまたがる広域信仰圏を持ち、伊勢原市の阿夫利神社下社・上社、大山寺がその中心。

言及される伝承・典籍

『大山縁起』『相模国大山寺縁起絵巻』(鎌倉・室町期)に大山の修験者・天狗信仰の記述があり、近世の地誌『新編相模国風土記稿』にも大山天狗の伝承が記される。柳田國男『山の人生』『遠野物語』、知切光歳『天狗の研究』(1975 年)に天狗類型として整理される。国際日本文化研究センター「怪異・妖怪伝承データベース」にも事例が採録されている。

異伝・変種

日本の三大天狗山として、京都の鞍馬山(鞍馬天狗・僧正坊)、東京の高尾山(高尾内供奉)と並べ称される。大山の天狗集団内部では大天狗・烏天狗の階層があり、伯耆の伯耆坊が大山天狗の頭領とする説、相模坊が四国白峯から大山へ来たとする伝承など、修験ネットワーク上の異伝が複数残る。

出典

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