牛鬼の写真

妖怪

牛鬼

公開検証済みうしおに発祥: 愛媛県

牛鬼は愛媛県を主な手がかりとして整理する怪異。牛に似た姿を持つ西日本の怪異の性格を持ち、対応する伝承と土地へつながる。

概要

牛鬼(うしおに、ぎゅうき)は、西日本に広く伝わる、牛の頭と鬼の身体、あるいは牛の身体と蜘蛛・鬼の頭を併せ持つ怪異。海辺・川・淵に現れ、人を襲い血肉を食らうと語られる。愛媛県南予・宇和島地方、香川県、和歌山県、徳島県の海岸部・山間部に伝承が濃く分布する。

出現の文脈

夜の浜辺で人影を見かけて近づくと牛鬼が現れ襲うという筋、磯野禅師による牛鬼退治譚、寺院での読経・経塚による調伏譚など、地域により描写が変化する。香川県根香寺、愛媛県宇和島市の牛鬼伝承、和歌山県西牟婁郡の磯辺の伝承などが代表例で、宇和島では牛鬼を象った巨大な山車「牛鬼祭」が毎年 7 月に行われる。

言及される伝承・典籍

『今昔物語集』巻二十七・第十二話「鬼、牛と為りて人を殺す語」に類話があり、『百錬抄』『古今著聞集』にも牛鬼の語が見える。鳥山石燕『今昔画図続百鬼』(1779 年)に「牛鬼」の図と解説が載る。国際日本文化研究センター「怪異・妖怪伝承データベース」には海岸・川・寺院に結びつく事例が地域別に整理されている。

異伝・変種

愛媛では牛の頭・鬼の体、香川根香寺では牛の体・鬼の頭、和歌山では蜘蛛と牛が結合した形と、姿の構成が地域で異なる。海の牛鬼に対し、山間部では「山牛鬼」「山牛」と呼ばれる類話がある。近縁の海辺の怪異として、海坊主・磯女(いそおんな)と並置されることが多い。

出典

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