
日本神話
豊宇気毘売神は、神生みに位置づける神格。食物を司る神格として、豊受大神や稲荷信仰を理解する橋渡しになる
豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)は、『古事記』神生み段に登場する穀霊神。伊勢神宮外宮に祀られる豊受大神の古事記表記にあたる。和久産巣日神(わくむすひのかみ)の御子として記され、食物・五穀を司る神格として位置づけられる。
『古事記』上巻 神生み段に「神産み終へし時、和久産巣日神。此の神の子は、豊宇気毘売神と謂ふ」と記される。火神 迦具土神の死に伴って成った神々の系譜の末尾に位置し、穀物の生成と再生の働きを担う。後の『止由気宮儀式帳』(延暦二十三年・804 年)では雄略天皇 22 年の伊勢山田への勧請伝承が記され、外宮祭祀の起源とされる。
父は和久産巣日神。祖父系を遡ると伊邪那美命が火神 迦具土神を産んで身罷る直前に成った神々の系譜に連なる。同じ穀霊神として宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ、稲荷の祭神)、大気都比売神(おおげつひめのかみ)と神格を共有し、『日本書紀』の保食神(うけもちのかみ)とも近しい性格を示す。
伊勢神宮外宮(豊受大神宮、三重県伊勢市)の主祭神。元伊勢の伝承を持つ比沼麻奈為神社(京都府京丹後市)、籠神社奥宮 真名井神社(京都府宮津市)など、丹波・丹後地方に元宮伝承を持つ古社が分布する。20 年ごとの式年遷宮(直近は平成 25 年・2013 年)が内宮と並行して執り行われる。
豊宇気毘売神 とようけびめのかみ
一次文献國學院大學 古典文化学事業「神名データベース」豊宇気毘売神。
https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/toyoukebimenokami/古事記 上巻 神生み
一次文献古事記 上巻 神生みに基づく神格・系譜・登場場面の整理。
神道・神名辞典 豊宇気毘売神項
二次資料神道・神名辞典 豊宇気毘売神項を参照した神格名・関連文脈の補助確認。
名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。