
伝承
唐津くんち曳山伝承は、佐賀県唐津市を入口にたどる伝承。佐賀県唐津市を代表地点として、芸能・祭礼の文脈で語り継がれる物語を整理する
唐津くんち(からつくんち)曳山(ひきやま)伝承は、佐賀県唐津市の唐津神社(からつじんじゃ)で毎年十一月二〜四日に行われる秋祭「唐津くんち」の起源を語る祭礼縁起伝承である。「くんち」は九州北部での秋祭の総称で、長崎くんち・博多くんちと並ぶ九州三大くんちの一つ。文政二年(1819 年)、唐津の刀町(かたなまち)の住人・石崎嘉兵衛(いしざきかへい)が伊勢参りの帰途に京都祇園祭の山鉾を見て感銘を受け、唐津に戻って漆と和紙で作る巨大な張子の曳山「一番曳山・赤獅子(あかじし)」を奉納したのが起源と伝えられる。以後、町内ごとに一台ずつ曳山が制作され、現在は十四台の曳山が市中を巡行する。獅子・鯛・鳳凰・竜・武者飾りなど多様な意匠を持ち、漆の重量感と和紙の軽快さを兼ね備える独特の造形美で知られる。
祭礼の核は三段で構成される——(一)文政二年の石崎嘉兵衛による京都祇園祭の影響と一番曳山赤獅子の制作、(二)十四台の曳山の市中巡行と御旅所(西の浜)への曳き込み、(三)唐津神社祭神・住吉三神(すみよしさんしん)への奉納。素戔嗚尊(祇園祭)との関係を持つ祇園信仰系曳山祭の九州西部展開として、博多祇園山笠との連環を成す。
比定地は佐賀県唐津市南城内の唐津神社(祭神:底筒男命・中筒男命・表筒男命の住吉三神、神田宗次公)、および市中の刀町・中町・材木町・呉服町など曳山所有十四町。御旅所は西の浜の砂浜で、十四台の曳山が砂上を引き込まれる豪壮な「西の浜の砂上曳き」が祭礼の最大の見せ場となる。
唐津神社社伝、石崎家文書、佐賀県教育委員会編『佐賀県史 民俗編』、唐津市史。国指定重要無形民俗文化財「唐津供日(おくんち)の曳山行事」関連文化庁資料、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」関連資料、唐津曳山取締会の資料に詳しい。
祭礼・民俗芸能資料 唐津くんち曳山伝承
一次文献祭礼・民俗芸能資料 唐津くんち曳山伝承に基づく唐津くんち曳山伝承の代表的な典拠整理。
日本民俗大系
二次資料日本民俗大系などを参照した唐津くんち曳山伝承の地域的受容と異伝の補助確認。
あなたの縁
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