
伝承
讃岐狸伝承は香川県を主な舞台として整理する伝承。讃岐狸との関係を持ち、土地と怪異を結ぶ入口になる。
讃岐狸(さぬきだぬき)伝承は、香川県を中心とする四国の狸(たぬき)譚で、特に屋島の禿狸(はげたぬき)・太三郎狸(たさぶろうたぬき)が著名である。太三郎狸は屋島寺(やしまじ)の鎮守として祀られ、源平合戦の屋島合戦(やしまかっせん、寿永四年・1185 年)で平家の軍勢を狸の幻術で惑わせて源氏方を助けた、源義経に剣術を教えた、などの英雄譚を持つ。四国は阿波の金長狸(きんちょうだぬき)、伊予の隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)など八百八狸の伝承群を持ち、四国を「狸の国」と呼ぶ民俗観念が定着する。
物語は三段で構成される——(一)狸の幻術と源平合戦・歴史的事件への介入、(二)寺社の鎮守としての狸神格化、(三)四国八百八狸の系譜(金長・刑部・太三郎)への接続。本州の狐に対して四国の狸という地域的対比が顕著で、四国遍路の文脈と重なって独自の民俗圏を成す。日本三名狸の筆頭に挙げられる。
中心となる伝承圏は香川県高松市屋島の屋島寺(四国八十八ヶ所第八十四番札所)と、源平屋島合戦古戦場。徳島県小松島市の金長神社、愛媛県松山市の隠神刑部の御縁。四国全土に分布する狸譚の総本山として高松屋島が位置づく。
『源平盛衰記』『屋島寺縁起』、近世の地誌『讃州府志』『四国遍礼霊場記』。屋島寺寺伝、香川県教育委員会編『香川県史 民俗編』、四国民俗誌。明治期の井上円了『妖怪学講義』『日本周遊奇談』にも四国狸譚の言及がある。
国際日本文化研究センター 怪異・妖怪伝承データベース
一次文献国際日本文化研究センター
讃岐狸伝承に関わる怪異・伝承資料の参照入口。
https://www.nichibun.ac.jp/YoukaiDB3/讃岐狸伝承 - Wikipedia 日本語版
二次資料Wikipedia contributors
讃岐狸伝承の概要に関する二次整理。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AE%83%E5%B2%90%E7%8B%B8%E4%BC%9D%E6%89%BF