大江山の写真

怪異伝承地

大江山

公開検証済みおおえやま

酒呑童子伝承の舞台。御伽草子・能・絵巻に語り継がれる鬼の棲処として伝えられる。

概要

大江山(おおえやま)は、京都府福知山市・宮津市・与謝郡与謝野町にまたがる連峰(最高峰 833m)。酒呑童子(しゅてんどうじ)伝承の舞台として、御伽草子・能・絵巻に語り継がれる鬼の棲処として広く知られる。山域は丹後天橋立大江山国定公園に指定。

鎮座地

所在は京都府北部の丹後地方。福知山市大江町から宮津市・与謝野町にかけて連なる丹波丹後国境の山稜で、最高峰は千丈ヶ嶽。古来「与謝の大山」「丹波の大江山」とも呼ばれ、麓に酒呑童子伝説の鬼ヶ茶屋・鬼の足跡などの伝承地が点在する。山麓の大江町には日本の鬼の交流博物館があり、酒呑童子・茨木童子・茨木童子の母など丹波の鬼伝承を集成する。

祀られる神格

山自体に独立した社殿祭祀は無く、麓に酒呑童子と縁の社(鬼嶽稲荷神社、福知山市大江町仏性寺)等が点在する。伝承上の中軸は酒呑童子で、御伽草子『大江山絵詞』(南北朝期成立、逸翁美術館蔵、国重要文化財)や能「大江山」では、源頼光と四天王(渡辺綱・坂田金時・卜部季武・碓井貞光)が一条天皇の勅命を受けて大江山に攻め入り、酒呑童子を討ち取る物語が語られる。配下の鬼として茨木童子(一条戻橋の渡辺綱譚で再登場)が知られ、関連地の一条戻橋(京都市上京区)と鬼伝承のラインを成す。

沿革

酒呑童子伝承の文献初出は中世前期の『大江山絵詞』(逸翁美術館蔵、南北朝期)で、それ以前の口承段階の年代は不詳。能「大江山」は世阿弥の系譜に位置づけられる作品で、室町期に成立。江戸期の浮世絵・読本・歌舞伎で大規模に展開し、現代も酒呑童子は日本三大妖怪の一に数えられる。大江山には平安期の鉱山開発の痕跡があり、鬼伝承の歴史的背景として山岳民・鉱山民との関連が研究されている。

主要祭礼

山自体の祭礼は無いが、毎年 10 月の大江町の鬼まつり(鬼瓦の供養)が代表行事。日本の鬼の交流博物館を中心に、酒呑童子伝承を中軸とする鬼文化の継承活動が展開されている。

読み解き

大江山は、酒呑童子伝承の舞台として語り継がれる丹後・丹波境の山域である。楠山正雄『大江山』は、御伽草子系の酒呑童子譚をもとに、源頼光と四天王が鬼の棲処へ向かう筋立てを伝える。山中には鬼嶽稲荷神社や鬼の岩屋など、伝承地が点在する。都の外縁に置かれた山として、鬼の物語は境界の想像力を映している。

関連人物・神格は源頼光、渡辺綱、酒呑童子。出典: 楠山正雄『大江山』、文化庁国指定文化財等データベース、Wikipedia日本語版「大江山」。

出典

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