
神社
由加神社本宮は、岡山県倉敷市を入口にたどる聖地・社寺。瑜伽山の参詣圏と神仏習合の記憶を、社寺の層に分けて整理する。
由加神社本宮(ゆがじんじゃほんぐう)は、岡山県倉敷市児島由加に鎮座する神社。瑜伽山(ゆがさん)の山頂に鎮まる古社で、四国の金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん、香川県金刀比羅宮)との「両参り」で江戸期に隆盛した参詣地。社格は旧県社。
所在は岡山県倉敷市児島由加 2852。瀬戸内海北岸、児島半島の中央、瑜伽山(標高 274m)の山頂直下に鎮座する。隣接する蓮台寺(れんだいじ、瑜伽山蓮台寺)と神仏習合の社寺一体の伽藍構成を伝え、江戸期に確立した瑜伽大権現信仰の中核を成す。瀬戸内海を望む眺望、近隣の鷲羽山(わしゅうざん)の景観と並ぶ児島地区の代表的聖地。
主祭神は手置帆負命(たおきほおいのみこと)、彦狭知命(ひこさしりのみこと)の工匠・建築神二柱を中心に、神直日神(かむなおびのかみ)、大直日神(おおなおびのかみ)等を配祀する。『古語拾遺』に記される手置帆負命・彦狭知命は天岩戸神事の際に建築・工匠の神として登場し、後世に建築・大工の守護神として崇敬された希少な祭神構成。同じ建築神祭祀では大物主神(大神神社、奈良県)の側面、近隣の蓮台寺の瑜伽大権現本地仏・阿弥陀如来と一体の神仏習合圏を成す。
社伝では天平五年(733 年)、行基(ぎょうき)が瑜伽山に登り瑜伽大権現を勧請したのが起源と伝える。神仏習合期は瑜伽山蓮台寺と一体で瑜伽大権現と称し、近世は備前藩池田家の祈願所として隆盛。江戸期には「金毘羅参りに行ったら瑜伽参りも」と「両参り」の風習が成立し、参道・門前町が整備された。明治の神仏分離で由加神社本宮(神社)と蓮台寺(寺院)に分離。現在も両社寺は隣接して機能し、瀬戸内地方の神仏習合信仰の代表例として位置づけられる。
10 月 24 日の例大祭、2 月の初午祭、5 月の藤祭が主要祭礼。例大祭では神輿渡御が瑜伽山一帯を巡る。
由加神社本宮 公式・公的由緒資料
機関資料由加神社本宮の由緒、所在地、参詣圏を確認するための公式・公的資料。
由加神社本宮 地域資料・百科資料
二次資料由加神社本宮の名称、所在地、歴史的背景を補助的に確認する二次資料。