
伝承
青森ねぶた由来伝承は、青森県青森市を入口にたどる伝承。青森県青森市を代表地点として、芸能・祭礼の文脈で語り継がれる物語を整理する
青森ねぶた(ねぶた)由来伝承は、青森県青森市で毎年八月二〜七日に開催される夏祭「青森ねぶた祭」の起源を語る祭礼縁起伝承である。ねぶたは、坂上田村麻呂が蝦夷征討の際に巨大な灯籠を用いて敵を欺き勝利したという伝説に由来する、と地元では伝えられてきたが、史実的には七夕の眠り流し(ねむりながし、夏の睡魔・穢れを灯籠に乗せて川や海に流す神事)と中国伝来の燈籠祭が習合した近世の祭礼である。歌舞伎・浄瑠璃の登場人物(武者・神仏・歌舞伎役者)を題材とした巨大な張子の灯籠(ねぶた)が、跳人(はねと)の「ラッセラー」の掛け声とともに市街を練り歩く。秋田竿燈・山形花笠と並ぶ東北三大夏祭の一つ。
祭礼の核は三段で構成される——(一)七夕の眠り流し起源と中国燈籠祭の影響、(二)巨大張子人形ねぶたの題材選定と制作、(三)跳人の踊り・囃子・運行による街中の高揚。坂上田村麻呂の蝦夷征討伝説は祭礼の権威付けとして近世に付加されたとされ、悪路王伝承との物語的接続を成す。実際の祭礼基層は東北・北陸の眠り流し神事と共通する。
比定地は青森県青森市の中心市街地(新町通り・八甲通り・国道四号線等)。青森市文化観光交流施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」が祭礼資料を保存・公開する。津軽藩(弘前藩)の城下青森の町人文化が祭礼を育てた。
菅江真澄(すがえますみ)『外浜奇勝(そとはまきしょう)』寛政元年(1789 年)所載の津軽の七夕記述が祭礼初期の貴重な記録。青森県教育委員会編『青森県史 民俗編』、国指定重要無形民俗文化財「青森のねぶた」関連文化庁資料、青森ねぶた祭実行委員会の資料に詳しい。
祭礼・民俗芸能資料 青森ねぶた由来伝承
一次文献祭礼・民俗芸能資料 青森ねぶた由来伝承に基づく青森ねぶた由来伝承の代表的な典拠整理。
日本民俗大系
二次資料日本民俗大系などを参照した青森ねぶた由来伝承の地域的受容と異伝の補助確認。
あなたの縁
読了した由緒を起点に、あなた自身の繋がりをひらきます。