
伝承
高千穂夜神楽伝承は、宮崎県高千穂町を入口にたどる伝承。宮崎県高千穂町を代表地点として、神話・創世の文脈で語り継がれる物語を整理する
高千穂夜神楽(たかちほよかぐら)伝承は、宮崎県高千穂町に伝わる三十三番神楽の伝承基盤で、『古事記』『日本書紀』の天岩戸(あまのいわと)神話を中核に据える里神楽(さとかぐら)である。素戔嗚尊(すさのおのみこと)の暴挙に憤って天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸に籠もり、世界が暗闇に包まれたとき、天宇受売命(あめのうずめのみこと)が岩戸前で神懸かりの舞を舞い、岩戸を細く開けた天照を天手力男命(あめのたぢからおのみこと)が引き出した、という神話を、夜を徹して演じる。十一月から二月の収穫感謝祭の期に、各集落の神楽宿で三十三番が一晩かけて奉納される。
神楽は三段に整理される——(一)招神・清祓の前段、(二)天岩戸神話の本段(手力男・鈿女・戸取・舞開など)、(三)饗応・送神の後段。演劇的再演を通じて村落共同体が神話を身体化する装置として機能し、舞楽・能・歌舞伎の系譜から独立した古層の演劇性を伝える。高千穂神社・天岩戸神社の鎮座地としての二重性も伝承を支える。
中心となる伝承圏は宮崎県西臼杵郡高千穂町の高千穂神社・天岩戸神社・荒立神社など、二十集落以上に分散する神楽宿。1978 年に「高千穂の夜神楽」として国の重要無形民俗文化財に指定。天孫降臨神話の比定地として宮崎県霧島の霧島神宮と並ぶ天孫系神話圏の中心地を成す。
『古事記』上巻 天岩戸段、『日本書紀』神代上 第七段。高千穂神社社伝、文化庁 国指定重要無形民俗文化財「高千穂の夜神楽」関連資料、高千穂町教育委員会編『高千穂町史』。中世の修験道書にも夜神楽の系譜的言及がある。
古事記・日本書紀関連資料 高千穂夜神楽伝承
一次文献古事記・日本書紀関連資料 高千穂夜神楽伝承に基づく高千穂夜神楽伝承の代表的な典拠整理。
古事記・日本書紀
二次資料古事記・日本書紀などを参照した高千穂夜神楽伝承の地域的受容と異伝の補助確認。
あなたの縁
読了した由緒を起点に、あなた自身の繋がりをひらきます。
名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。