茨木童子の写真

茨木童子

公開検証済みいばらきどうじ発祥: 京都府

酒呑童子の配下として語られる鬼。一条戻橋で渡辺綱に腕を斬られる伝承が知られる。

概要

茨木童子(いばらきどうじ)は、平安京を脅かした鬼の一人。大江山に拠った酒呑童子の四天王筆頭とされ、京の羅生門(または一条戻橋)で源頼光四天王の一人 渡辺綱に右腕を斬り落とされた逸話で知られる。摂津国茨木(現・大阪府茨木市)の出身とする伝承から呼称が定まった。

出現の文脈

代表的な筋は『御伽草子』「羅生門」と『酒呑童子』に見える。渡辺綱が一条戻橋(京都市上京区、堀川通)で美しい女に化けた茨木童子に襲われ、髭切の太刀で右腕を斬り落とす。その後、綱の養母に化けた茨木童子が綱の屋敷を訪れて自らの腕を奪い返し、屋根を破って飛び去る、という二段の筋が定型化している。羅生門(京都市南区、九条通)と一条戻橋の双方が舞台地として伝承され、所伝により異同がある。

言及される伝承・典籍

室町期の御伽草子『酒呑童子』『羅生門』が早い文献記録で、能楽『羅生門』(観世小次郎信光作と伝わる)、長唄『茨木』、歌舞伎『茨木』として後代に繰り返し採られた。大阪府茨木市茨木神社の伝承では、当地に生まれた茨木童子の出自譚を伝える。国際日本文化研究センター「怪異・妖怪伝承データベース」と村上健司編著『日本妖怪大事典』(角川書店、2005 年)に整理されている。

異伝・変種

四天王の一として比定される他の鬼に星熊童子・虎熊童子・金熊童子がおり、茨木童子は筆頭格とされる。出生地伝承には摂津国茨木のほか、越後国(新潟県)の伝承もあり、新潟県南魚沼郡では茨木童子生誕譚として語られる地域がある。茨木神社境内には「茨木童子貌見の井戸」が残る。

出典

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