
日本神話
伊斯許理度売命は、岩戸神話に位置づける神格。鏡作りに関わる神格として、天岩戸の祭具と技芸の文脈を結ぶ
伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)は、『古事記』『日本書紀』に記される天津神。鏡作りの祖神として位置づけられ、天石屋戸神話と天孫降臨において重要な役割を担う女神。鏡作部(かがみつくりべ)の祖神とされる。
『古事記』上巻 天石屋戸段では、天照大御神を岩戸から誘い出すために、思金神の指示で「金山の鉄を取りて、鍛人 天津麻羅を求ぎて、伊斯許理度売命に科せて鏡を作らしめ」と記される。これが八咫鏡(やたのかがみ)の鋳造とされる。続く天孫降臨段では、邇邇芸命の天降りに従う五伴緒(いつとものお)の一柱として降臨する。
新撰姓氏録(弘仁六年・815 年)では鏡作連(かがみつくりのむらじ)の祖神とされる。同じ五伴緒として、天児屋命・布刀玉命・天宇受売命・玉祖命(たまのおやのみこと)とともに天孫降臨に従う。鏡作部・忌部氏(いんべうじ)と関わりが深く、宮中祭祀の鏡製作に与った氏族の祖神に位置づけられる。
鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにいますあまてるみたまじんじゃ、奈良県磯城郡田原本町)を主たる鎮座社とし、大和国城下郡の鏡作三社の中心。『延喜式神名帳』(927 年)に名神大社として列せられる。天孫降臨に従った経緯から日前神宮・國懸神宮(和歌山市、紀伊国一宮)の祭祀にも関わる伝承を持つ。
伊斯許理度売命 いしこりどめのみこと
一次文献國學院大學 古典文化学事業「神名データベース」伊斯許理度売命。
https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/ishikoridomenomikoto/古事記 上巻 天岩戸段
一次文献古事記 上巻 天岩戸段に基づく神格・系譜・登場場面の整理。
神道・神名辞典 石凝姥命項
二次資料神道・神名辞典 石凝姥命項を参照した神格名・関連文脈の補助確認。
名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。