
日本神話
天穂日命は、天照系譜に位置づける神格。天照大御神の御子として、国譲りと出雲臣系譜へつながる神格
天穂日命(あめのほひのみこと)は、『古事記』『日本書紀』に記される天津神。天照大御神と建速須佐之男命の誓約(うけひ)で生まれた五男神の一柱で、出雲国造(いずものくにのみやつこ)の祖神として位置づけられる。葦原中国平定段で最初に派遣された使者神格。
『古事記』上巻 誓約段では、天照大御神が建速須佐之男命の十拳剣を噛んで吹き出した霧から成った五男神の二番目に名が挙げられる。葦原中国平定段では、最初に高天原から派遣される神格として登場し、大国主神のもとに降ったが「三年に至るまで、復奏さざりき」と記され、復命せず大国主神に従ったと伝えられる。『日本書紀』神代下 第九段一書にも対応する記事がある。
父は建速須佐之男命(誓約による生成神格としての父)、または天照大御神。兄弟神に天忍穂耳命(皇祖系譜の起点)。御子神に建比良鳥命(たけひらとりのみこと)があり、その子孫が出雲国造(出雲臣)の祖となる。『新撰姓氏録』(弘仁六年・815 年)には出雲臣・武蔵国造・上毛野氏など東国・出雲系氏族の祖神として記される。
能義神社(島根県安来市、出雲四大神の一)、出雲大社境内 神祜殿(しんこでん)、武蔵国造系の氷川神社(埼玉県さいたま市大宮区)の摂社などに祀られる。出雲国造家(千家家・北島家)の代替わりに際して斎行される「神火相続式」「神水相続式」は、天穂日命を祖神とする出雲国造祭祀の中核儀礼として今日まで継承される。
天之菩卑能命 あめのほひのみこと
一次文献國學院大學 古典文化学事業「神名データベース」天之菩卑能命。
https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/amenohohinomikoto/古事記 上巻 国譲り段
一次文献古事記 上巻 国譲り段に基づく神格・系譜・登場場面の整理。
神道・神名辞典 天穂日命項
二次資料神道・神名辞典 天穂日命項を参照した神格名・関連文脈の補助確認。
名称や説話、図像、儀礼に重なる具体モチーフです。